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序文


 夢を見る。
 それは別世界への旅行。
 ここから似通った世界を訪ね、そこで一時の漫遊を楽しむ。

 夢を見る。
 それは楽しい夢。
 桜の中を歩く夢。

 夢を見る。
 公園のベンチ。
 一人待ちわびる桜の下。

 夢を見る。
 その時を待って微笑みを浮かべる。
 それはとても幸せそう。

 夢を見る。
 それは過去の出来事の。
 まるで鏡写しのように。

 夢を見る。
 既に過ぎ去った記憶のよう。
 けれど、全く違う風景。

 夢を見る。
 一人待ち続ける。
 至福の時を待ちわびて。

 夢を見る。
 幾度となく同じ夢。
 より多く見るほど、この世界に近い夢。

 夢を見る。
 けれど見れない、幾度見ようと。
 その夢の続き。

 夢を見る。
 続きを見ようと願う。
 されど、叶うことは一度としてない。

 夢を見る。
 夢の続きを見るために。
 それでも続きは紡がれぬ。

 夢を見る。
 辿り着けない景色を求めて。
 それはまるで永遠に探し出せない砂漠の中の砂金にも似て。


 そして、私は今日も夢を見る。






























魔剣伝承 第一部
〜月下舞踏す運命の傀儡〜

第三幕 投影空想 Tracing a Daydream






































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